パリのネズミたち 終わりなき戦い

その小さな黒い目、時に赤い目は遠くからあなたを見ています。黄ばんだその前歯で、彼らは道にある、あらゆるものを齧り、食い荒らし、繁殖を繰り返します。ネズミたちが街を歩けば、人々に恐怖を与えます。世界中の人々が夢見て訪れるパリに数百万のネズミたちが棲みついているなんて、想像できるでしょうか? 信じたくはないですが、ネズミたちはいます。昨今パリはネズミたちに侵略されています。この問題の背景を一緒に見ていきましょう。

推測できない個体数

パリの街はネズミたちに侵略されており、ここ数年は爆発的に個体数が増えています。街中で目にすることも多くなり、社会に被害を与える無視できない存在です。ゴミ箱や公園、学校、レストランなど、彼らはどこでも食料を見つけることができます。現在彼らはパリに20ある全ての区で棲息しているでしょう。

パリに棲息するネズミの個体数を推計は困難ですが、ネズミ研究の専門家Pierre Falgayrac氏によると、およそ370万匹いると試算しており、これはパリの住人1人につき1.65匹の計算になります。状況は非常に深刻で、いくつかの学校ではネズミがいる不快さに抗議するため、スタッフがストライキを行ったこともありました。

パリのいくつかの広場がネズミ被害の状況を撮影するために、閉鎖されたことも。このビデオは衝撃的でした。おびただしい数のネズミたちがパリのゴミ箱で増殖していたのです。彼らの存在は目に見えて増してきています。

どうしてネズミはパリで増えているのか?

ネズミの増殖にはいくつかの理由が考えられます。まずEUの規制のため、パリ市がネズミ駆除の対策を取れないことです。ネズミの専門家Georges Salines氏はこのように話しています。

「以前は、巣穴に殺鼠剤入りの餌を裸で入れていました。しかし3年前から、EUの動物保護の規制(特に鳥類)のため、餌を機密性の高い箱に入れることが義務付けられました。しかし、ネズミはそれに警戒して近づかないのです」

それに加えて、パリはネズミの食料が豊富です。ハトに餌をやる人たちのせいだけではなく、パリの市民や観光客が食べ物をゴミ箱に捨てず、道に捨ててしまうということも一員です。パリ市健康局のAnne Sourys氏も嘆きます。

「ルールやマナーを守らないパリ市民が食べ物やゴミを道や公園に残したままにするせいで、ネズミは苦労なく食べ物にありついて、増えてしまうんです」

さらに、テロ対策の“plan Vigipirate”のため、現在街中のゴミ箱に設置される袋は透明にしていされており、彼らは簡単に袋を引き裂き中の食べ物にアクセスできるのです。

どうやって駆除していけばいいのか?

多くの問題がありますが、パリ市は2017年はじめに150万ユーロの予算を組んで、大掛かりなネズミ駆除の施策を開始しました。この施策の一つに、ポスターを使ったパリ市民や観光客への啓蒙活動があります。パリ中心部、特に公園に貼られ、そこには「ネズミを増やすな!ゴミを置き捨てると齧歯類が増える」とメッセージが書かれています

このキャンペーンに加えて、EUの規制に準拠したトラップを市内の公園に設置。ネズミは匂いに惹かれて抗凝血性殺鼠剤を食べ、死に至ります。数百のトラップが設置されました。

まとめ

これがパリで起きているネズミの惨状です。パリ市は行動しているようですが、行動計画や現在までの駆除数など具体的な数値を公表していません。確かなのは、この戦いは長期戦となること。なので、もしパリを訪れることがあったら、ネズミを見ても驚かないでください。

コメントはありません

コメントを残す